[現場手帳]

涼しい工場の秘密

例年、5月の連休を乗り切るとまだ外が涼しくても、工場内は一足早く、夏のシーズンに入ります。
しかしクーラーがなくても、非常に涼しく感じる工場も全国にはあります。
それらの工場に共通していえることは、開高が高く、ロールや乾燥機からの上昇気流を妨げないように見通しがよく、天井で適正な量の換気を行っている、ということがあります。

逆にスポットクーラーを使っているのに、暑く感じる工場が多いのはなぜでしょう。
スポットクーラーを使うくらいですので、工場内の換気が上手に行われていないともいえるのですが、全体の見直しが図られない限り、スポットクーラーの冷気が当たっているところ以外は暑いままです。
そのため、工場内での気温差が大きくなり、一般的にクーラー病になってしまうわけです。

ですからスポットクーラーや扇風機に頼る前に、工場全体の空気の流れ、換気システムをいま一度、考えてみることが重要でしょう。

理想的に空気が流れている工場では、一番暑い夏の最中、ロールの横が最も涼しいという現象も起きているのです。(T・K)